リーフィーシードラゴン

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オーストラリア 1985年

学名:Phycodurus eques
トゲウオ目ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科に分類される海水魚。
体長は20-40cmほど。全身の皮膚に枝分かれした褐藻のような突起(皮弁)があり、褐藻類に擬態した姿が特徴である。この突起は、皮膚が変化したものである。この外見でゆっくりと泳ぎ、波に漂う海藻そっくりにカモフラージュして外敵や獲物の目を欺いている。これは一見すると、ただ波に乗って流されているように見えるが、実際には鰭を使って泳いでいる。使うのは主に背鰭で、これを使って前に進み、左右にある胸鰭で左右に旋回するので、皮弁を使って泳いでいるわけではない。
オーストラリア南西部沿岸の浅い海に分布する。主に水深4~50メートルの砂地混じりの礁や藻場(特にケルプや海草藻場)に生息している。食性はミジンコや小型甲殻類(ミジス類など)を中心とした肉食性で、小さな獲物を吻で吸い込む方式で捕食する。日中に活動し、擬態に依存したゆっくりとした動きで、防御と狩りを両立させていると言える。
繁殖様式はオスが雄の尾部にある孵化嚢へ卵を収容し保護する独特な父性に基づく胎生様式であり、メスが産む250~300個程度の卵をオスが孵化まで担う。孵化期は水温等により異なるが、約6~9週間を経て仔魚が誕生するとされる。

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