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A. K. Klosowski “Plays The Kassetteninstrument”
A. K. Klosowski、本名Arnd Kai Klosowskiのソロ作品としては、2003年のCDR “Echoplex”に続いて2作目となるのが、本作品”Plays The Kassetteninstrument“となります。と言ってもピンと来ない方もいらっしゃるかもしれませんが、以前に紹介した、1985年リリースのPyrolatorことKurt Dahlkeとのコラボ作”Home-Taping Is Killing Music”の方が有名かもしれませんね。カセットウォークマンを多量に繋げた超アナログなサンプラー紛いの楽器を使い、異形のエレ・ポップを奏でていた彼のソロは、正に、その超アナログなサンプラー(の原型; ここではサンプリングと呼称しておきます)だけで作り上げたアルバムです。また、ここに収録されている曲は、1982年〜1984年に録音されたもので、先のコラボ・アルバムより前に録音されたものです。彼のバイオグラフィーは、以前に書きましたので、ここでは省略させて頂きますが、とにかく、個性的で、面白い音楽が詰まっています。 そして、内容ですが、先ずA面は、ダビーなDR-55のリズムに合わせて、Lo-Fiな歌声や断片的な楽曲演奏のサンプリングが乗るA1, 複雑なイントロから、またまたDR-55のリズムと電子音のサンプリングが組み合わさったA2, 何らかのリズムパタンと引き攣ったギターらしき音とナレーションのサンプリングが乗るA3, 再び忙しないDR-55ののシンプルなリズムに声を中心に組合さるA4では、ダンサブルですらあります。ゆったりしたクラシック音楽と声のサンプリングの反復から成るA5, 教会の鐘からDR-55のリズムに合わせたサンプリングがマッチしているA6, ひたすら機械のように反復するバックトの音にオペラのサンプリングが乗るA7でA面を締めています。 B面は、アフリカン・ドラムやアフリカン・ミュージックのサンプリングから成るB1から始まり、DR-55のリズムに軽快な声や物音や既製音楽のサンプリングを乗せたB2, サンプリングによるゆったりした似非オペラなB3, 具体音の断片の反復による小曲B4, DR-55のリズムに様々な声のサンプリングを組合せた音の万華鏡のようなB5, 既製音楽の断片の反復にサンプリングされた声やクラシックの演奏を乗せているB6で締めています。 どの曲も一聴して、Klosowskiの音楽だと分かる独自の音楽を展開しています。当たり前ですが、使っている「楽器」があの超アナログな自作カセット・サンプラー(の原型)なので、そもそもの出発点からして、既製の音楽とは異なる訳です。Lo-Fi極まりない音質で、しかもガタガタと全然スムーズな感じはないのですが、故に、音の選び方や配置或いは構成も絶妙で、かつユーモアも忘れていない点もポイントが高いです!なので、このソロ作品では余計にKlosowskyの個性が際立っています!彼の真髄、ここにあり!と言う感じすらしますので、Pyrolatorとの共作”Home-Taping Is Killing Music”で、興味を持った方は、是非ともこちらも聴いてみて下さい!!面白いですよー! こんな素晴らしい作品を出してくれて、有難う!Gagarin Records!!!! A1 “Gelb Trompete” (3:09) A2 “Grün Streicher” (2:11) A3 “R H” (2:13) A4 “Newsticker” (3:00) A5 “Loop #1” (1:32) A6 “Deutscher Zoo” (1:08) A7 “Rot Glocken” (3:03) B1 “Wake Up, Wake Up” (3:20) B2 “Long Toe” (2:55) B3 “Lamento” (4:35) B4 “Loop #3” (0:28) B5 “Disco” (2:38) B6 “XXX” (3:17) A1 “Gelb Trompete” https://youtu.be/x6lig0EFETw?si=VPYn38EFj9qvUSFH A2 “Grün Streicher” https://youtu.be/pTwmIPIlWVI?si=R7RzAlahYT0U0tNH A4 “Newsticker” https://youtu.be/yagmS11Rh24?si=E_NUVfuPpvSSsrut B5 “Disco” https://youtu.be/QWWXHbywDmw?si=g5JbBNb4LoLuafFT [BandcampのURLを貼っておきます] https://gagarinrecords.bandcamp.com/album/a-k-klosowski-plays-the-kassetteninstrument #A.K.Klosowski #PlaysTheKassetteninstrument #GagarinRecords #SecondSoloAlbum #AnalogSampler #CassetteWalkman #自作楽器 #ExperimentalPop #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #1982年-1984年#ArndKaiKlosowski
Experimental Pop / Neue Deutsche Welle / German New Wave Gagarin Records €16.99Dr K2
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Palminger / Kubin “Sabàta”
これは、もうKubinの名前だけで買ったブツですね。ジャケ写のCharles Bronsonも懐かしいです(今の50歳以上のTVッ子だった方には)。このコラボ・シングルは、Felix KubinのレーベルGagarin Recordsの第8弾としてリリースされたもので、独の俳優/歌手で、Studio Braunと言うコメディ楽団のメンバーでもあるJacques Palmingerと早熟のポップ天才少年だったFelix Kubin、それに、Sergej Autoも加わって作製されたシングルです。ハッキリとは分からないのですが、Kubinがミュージック・コンクレートを、Palmingerがジャズ・エマニュエールを、Autoがロボテックなポップ(B面のみで、このアーティストは、Felix Kubinに近い変態テクノポップをやっています)を担当しているようですが、Google翻訳に掛けても意味は分かりませんでした。Palmingerにとって、最初のレコードが本作品で、それ以後、年1回のペースでボチボチリリースはしています。なお、Felix Kubinのバイオグラフィーについては、以前にもかいてありますので、そちらをご参照下さい。早速、各面についてご紹介していきます。 A: “Sabàta” (4:12)は、初っ端から映画のセリフで始まる、緊張感と含み笑いを感じるエレ・ポップで、Kubinっぽい音色なんですが、少しアレンジとかがいつもと違う印象(あくまでも印象です!)を持ちます。でも、ドラムマシンをそのまま使わずに、シンセでドラムマシンの音を作っている所は流石ですね。ヴァイオリン等の弦楽器の音も聴こえますが、多分、サンプリングなのかな?後らGも使ってますね。 B: “Außer Atem” (4:09)も、映画の台詞のサンプリングから始まり、ブラシ・ドラムのようなリズムに沿って、オルガンやシンセやはたまた映画の台詞やピアノ等の音がコラージュされています。後半の重低音は結構来ますねぇ。 両面(特にB面)は、一定のリズムはあるものの、具体音や楽器/非楽器の音が入り混じっているので、何だか白昼夢で映画のワンシーンを見ているような感じにさせられるシングルです。勿論、A面はビートもあって、ちゃんと「ポップ・ミュージック」なのですが、両面を聴き通すとどうにもそのように感じてしまいます。これも計算したシングルなのでしょう!やはり天才的Kubinのやる事は一味違いますねえー。中古で見つけたら、直ぐに、ゲットだぜぃ! [本シングルはYouTubeには上がっていませんでしたので、Jacques Palmingerの曲を上げておきます] Jacques Palminger “Polizeihubschrauber” https://youtu.be/lB2G6bR_338?si=j7PJ6juu1GoOb1r0 #Palminger #Kubin #Sabàta #AußerAtem #GagarinRecords #7-InchSingle #SynthPop #Experimental #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #MusiqueConcrete #FilmOneScene #FelixKubin, #JacquesPalminger #GermanActor #StudioBraun #SergejAuto
Synth Pop / Neue Deutsche Welle (German New Wave) Gagarin Records 不明Dr K2
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Die Welttraumforscher “Remixen Die Welttraumforscher”
多分、この作品、Gagarin Records (Felix Kubinのレーベル)から出ていたので買ったんだと思います。なので、Die Welttraumforscher (ディー・ヴェルトトラウムフォルシャー)については全然知りませんでした。しかも、全曲、リミキサーによってリミックスされた曲をコンパイルした内容になっています。どうもこの元になっているDie Welttraumforscher (World Dream Explorerと意)とは、スイスのアーティストChristian Pflugerのソロユニットみたいですが、そのChristian Pfluger自身についてもその存在自体が不明瞭です。彼は1981年にファースト・カセット・アルバムを出してから、ずっと活動しており、現在も活動中です。また、彼は、音楽以外にも、イラストや映像とかもやっているみたいで、本作でも各曲にイラストをあしらっています。今回は13組/人のアーティストをよって、それまでにリリースされている自身の曲をリミックスされた一種のコンピレーション・アルバムになっています。とにかく、不思議な雰囲気の曲がリミックスされていることで、更に謎な部分が強調されているようです。このChristian Pflugerの音楽自体は私は未聴なのですが、断言はできませんが、そのユニークさは伝わってきます。まあリミキサーには、Mouse On Mars, Felix Kubinなどの強者が名を連ねていますので、相当弄られてはいると思うのですが、アルバムとしての一体感はあります。 A1 Barbara Mongensternリミックス: アコギのようなギターのサンプリング音と柔らかいシンセ音が白昼夢に誘うが如し。途中にノリの良いフレーズもあります。A2 Neoanginリミックス: 鉄琴が印象的な不思議な曲で、ギターのエフェクトがエグいが、メロディは良い。A3 Mouse On Marsリミックス: 決めのフレーズをサンプリングしての曲で、クラブ系ラウンジ音楽? A4 Schlammpeitzigerリミックス: ミニマルな電子音に簡素なシンセ音が絡みつき、ディープな世界に誘われる。 A5 Miniychevリミックス:呟くようなVoも聴取できるノリの良い曲。バックにはややノイズもあるが、子供の声もポイント。 A6 Kiss Kiss Bang Bangリミックス:力強いドラムがディスコビートで引っ張っていく曲で、スパイ映画風。男女Voあり。 A7 Harald Sackリミックス: ゆったりとした曲だが、ガムラン風の音が聴取可能。かなり短い。B1 Joe Tabuリミックス: サンプリングされたピアノ音とドラムをループ。トランペット音も。Voも積滞していく。B2 Nova Hutaリミックス; 中々怪しい感じの雰囲気で、Voあり、ポストパンクのような曲調で進行。B3 Felix Kubinリミックス: サンプリングされた音全部を惜しげもなく使ったカッコいい曲。ユーモアも忘れない。B4 F.X.Randomiz リミックス; ヴォコーダーVoから始まり、段々と重なって盛り上がっていく。中々メロディアス。B5 Klangwartリミックス: 女性の呟く声から始まり、段々と曲が盛り上がり、本来の男性Voが入ってくるメロディアスな極。B6 Forscher in der Nachat(1999年ヴァージョン): 変わった音の打楽器に女性Voが、人間味たっぷりに歌い上げるメロディ重視の曲。とまあ色んな風にリミックスしておりますが、兎に角、元曲知らなくても楽しめるので、是非是非聴いてみて下さい。 Felix Kubin remix “Radio Pangäa” https://youtu.be/KvS-dMRHNJA Kiss Kiss Bang Bang remix “Die Rote Triade”" https://youtu.be/4ti9YBBcmQo Nova Huta remix “Lovetown & Mindgarden” https://youtu.be/eVfbvE_Mq_I #DieWelttraumforscher #RemixenDieWelttraumforscher #GagarinRecords #ChristianPfluger #Switzerland #Remix #Album #BarbaraMongenstern #Neoangin #MouseOnMars #Schlammpeitziger #Miniychev #KissKissBangBang #HaraldSack #JoeTabu #NovaHuta #FelixKubin #F.X.Randomiz #Klangwart #ForscherInDerNachat(1999)
New Techno Gagarin Records 不明Dr K2
