-
Silverbacks “FAD”
これは謎物件!購入した覚えがないのに、某ディ◎クユニ◎ンから届きました。同一梱包されていたものには覚えもあるので、多分、頼んだんでしよう。と言う訳で、アイルランドの5人組Silverbacksのファースト・アルバム”FAD”を選びました。それで、このSilverbacksについて調べてみましたが、余り有力な情報がありませんでした。Silverbacksは、DanielとKilianのO’Kelly兄弟を中心に結成されたアイルランドさDublinの5人組ロック・バンドで、2018年6月15日に自身のレーベルPK Miami Recordsからシングル”Dunkirk”でデビューしています。彼等の音楽は、1970年代後半のパンクとTom VerlaineらのNYC No Waveの影響下にあり、複雑な3本のギターのハーモニーが最大の特徴のインディーバンドであるとのこと。今回、プロデュースはGilla Band (a.k.a. Girl Band)のDaniel Foxがやっており、凝ったスタジオワークよりもライブ感を出した仕上がりになっています。とまあ、調べましたが、O’Kelly兄弟2人以外のメンバーや担当楽器についてはどこにも明記されていませんでした(すまん!)。 それでは、今回のアルバム”FAD”について紹介していきましょう。A面6曲/B面7曲が収録されていますので、各曲を紹介したいきます。 ★A1 “Dunkirk”は、タイトなDrsに、ダルなVoで始まり、少しだけSonic Youthを思わせる所もありますが、特にトリプルGの絡みが面白いです。 ★A2 “Pink Tide”も、タイトなビートの上に乗る3本のGと若々しいVoも、時に激しくなったりと興味深いです。確かにTelevision的かもしれませんね。 ★A3 “Drink It Down”は、簡素なコードの曲かもしれませんが、アレンジや曲の構成が絶妙過ぎますね。Voも活き活きしていてカッコ良いです。 ★A4 “Fad 95”も、ウィスパーなVoとクリアトーンのGの絡みが簡素なビートの上に乗っていて、ちょっと異色な曲です。また、コーラスワークも冴えています。 ★A5 “Dud”は、ループなような音からなる小曲です。 ★A6 “Klub Silberrucken”は、初っ端、女性Voが始まり、1990年代の軽めのラウンジ風ロックだなあと思ったら、男性Voと激しいパートも始まり、起伏に富んでいる曲でした。 ★B1 “Travel Lodge Punk”は、不安を掻き立てるようなフィードバック音から成る小曲です。 ★B2 “Just In The Band” は、突如始まるノリノリなビートが効いた曲で、1990年代のUSオルタナっぽい感じもします。 ★B3 “Grinning At The Lid”は、丁度良い塩梅なオルタナっぽい曲で、コーラスとGでのサビの盛り上がりがグッときます。曲の構成も良く練ってあります。 ★B4 “Muted Gold”は、男性Voと女性コーラスで、軽快に駆ける曲ですが、サビでは中々凝った構成にしてあり、時に聴こえるエレピも効果的! ★B5 “Up The Nurses”は、イントロ無しで、女性Voから始まり、アレンジ力も構成も展開も素晴らしいです。 ★B6 “Madra Uisce”は、まるでTelevisionのようなGのアンサンブルがガラス細工のように美しいインスト曲です。 ★B7 “Last Orders”は、やや重めのビートで押していく曲で、Voも元気一杯ですし、Gも良く絡んでいますが、最後はいきなり、しっとりと締めます。 確かに、TelevisionやSonic Youth的な要素もここかしこに感じますが、曲自体の構成もアレンジも凝っていて、それを何無く弾きこなしている技量も凄いです。多分、トリプルGの絡み方なんかが大きな魅力となり得るオルタナなロックなのだと思います。このような音楽が2010年代のアイルランドから飛び出てきたのも驚きですね。なので、ロックの進化形なのかな?と期待大ですね。Let’s Listen❗️ A4 “Fad 95” https://youtu.be/4BvZ7_s8E2g?si=sFtc-XTCuX9lyhv6 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_n6dvxrHQyd5T4O-4Kiktaf02Y2Wi5w-bc&si=-xhxonyV5epWCu3I [BandcampのURLも貼っておきます] https://silverbacks.bandcamp.com/album/fad #Sliverbacks #FAD #CentralTones #FirstAlbum #Ireland #PostPunk #IndieRock #DanielO’Kelly #KilianO’Kelly #FemaleMember #FivePiecesBand
Post Punk Central Tones 2200円Dr K2
-
V.A. “Max's Kansas City Presents: New Wave Hits For The 80's”
Max’s Kansas City, 先ず、これから始めないと訳わからなくなりますね。Max’s Kansas CityはMickey Ruskinが1965年12月に米国早くからNYCオープンしたナイトクラブ兼レストランで、ミュージシャンや詩人、アーティストなんかも入り浸っていた場所で、1981年に閉店してます。それだけなら大したことは無いんですが、ふらりと立ち寄るとAndy Warholが飲んでいたり、Janis JoplinやWilliam S. Burroughsと討論できたりすると言うとんでもないアングラ文化の坩堝のような場所です。アーティストという人種に並々ならぬ尊敬と情熱を傾けていたMickeyは、はMax’s を「アーティストたちのための場所」にしたのです。しかもドレスアップではなくドレスダウンして、気軽に話し合えるようにしています。それでも、バックルームに入れるのは特別なアーティストだけ。例えばJohn LennonやOno Yokoの様なVIPだけ。そこではドラッグとお酒にまみれていたようです。2階では、ディスコかライブ演奏が行われてたのです。CBGBより前の話。「Velvet UndergroundにAlice Cooper , New York Dolls, Iggy Popなんかが演奏していた」とのこと。CBGBが、開店すると、張り合うように毎晩ライブが行われてました。Ramones, Heartbreakers, Blondie. Talking Headsほ元より、Dictators, Misfits, The Damned, Cramps, Devoなんかもでてました。また”The Boss”こと、Bruce Springsteen や大御所Willy Nelsonも出ていました。Mickeyはお金の無いアーティストやミュージシャンには、格安或いは無料で食べ物を提供していたらしいです。「ツケは君の作品でいいよ」ってな具合です。それは娘のVictoria Ruskinが運営する様になってからも続いています。とまあ、Max’sは1970年代後半から1980年にかけて、パンクやニューウェーブの出演できる場所になっていきます。それで企画されたのが、このコンピです。Mickeyのお目に留まったのは、Wayne County & The Backstreet Boys, The Fast, Philip Rambow, Pere Ubu, The Terrorist featuring John Collins, Suicideです。本作品は、Wayne Countyのタイトル曲”Max’s Kansas City”で幕を開け、キーボードが印象的なThe Fastが2曲を提供、その間にはWayne Countyの代表曲”Cream in My Jeans”と言ったシャレの効いた曲もあり、またA面最後にはPhilip Rambowと言うThe Modern Loversのような演奏をするパンドが締めてます。B面は一曲目からPere Ubuの名曲”Final Solution”で始まり、The Terrorists W/ John CollinsではJohn CollinsのVoが聴けます。そして最後はSuicideです。ノイジーで大音量であろうMartin Revによるエレクトロなバックと途中Alan Vegaの狂ったようなヴォーカルも聴けます。このまとまりの無さが、当時のNYCのパンクシーンの実態なのでしょう。そんな熱気が伝わってきます。そんな自由であるが故に、その審美眼も磨かれたパンク〜ニューウェーブを体験してみませんか? A1 Wayne County And The Back Street Boys “Max's Kansas City” (5:38) A2 The Fast “Boys Will Be Boys” (2:55) A3 Wayne County And The Back Street Boys “Cream In My Jeans” (1:36) A4 The Fast “Kids Just Wanna Dance” (3:30) A5 Philip Rambow “Night Out” (4:54) B1 Pere Ubu “Final Solution” (4:46) B2 The Terrorists fear.John Collins “Fade Away” (2:00) B3 Suicide “Rocket U.S.A. (Live Version)” (10:09) https://youtu.be/nXH_cURVj7o?si=obwiguTopoaV8jxf #VariousArtists #MaxsKansasCityPresents #NewWaveHitsForThe80’s #Max’sKansasCityRecords #WayneCountyAndTheBacksteetBoys #TheFast #PhlipRambow #PereUbu #TheTerrorists #JohnCiollins #Suicide
Punk, New Wave Max’s Kansas City Records 2200円Dr K2
-
Deutsch Amerikanische Freundschaft “Gold Und Liebe”
またまた、出ました(しつこい⁉︎) Deutsch Amerikanische Freundschaft (通称DAF)の4枚目のアルバム”Gold Und Liebe「黄金と愛」”です。3作目からメンバーは Gabriel "Gabi" Delgado-López (Vo), Robert Görl (Dr, Perc)と言う究極のデュオになりました。4枚目のこのアルバムでも、同様の編成です。これだけだと、Suicideとどう違うん?と思われるかも知れませんが、DAFは、多分、Robertが組んだシーケンス(多分シンセはKORG MS-20)に生ドラムを同期させ、それをバックにGabiが歌いまくると言う途轍もなくダンサブルな音楽を作り挙げてしまいました。噂では来日の時、持ってきた機材はドラムのスティックとシーケンスの入ったCDR一枚だけだったとか(苦笑)。ライブ動画を観れば,機械と肉体がごちゃ混ぜになった躍動感を感じることが出来ると思います。石野卓球氏(?うろ覚え)が言ったように、「俺の身体の筋肉はどこを取っても機械だぜ!」を地で行くハイパーなダンス・ミュージックです。しかも名称が「独米友好同盟」と言うヤバ目なグループ名で、作品タイトルも「黄金と愛」ですからね。James Brownも真っ青な「機械」「セックス」「肉体」がテーマみたいで、当時のクラブシーンに影響大でしたね。とすると、これはもう聴くしかないでしょう。私の持っているレコードは擦り切れていて、音飛びが激しいのですが、それだけ、前の所有者が繰り返し聴いてたと言う事だと思います。その後、各人がソロになっても、同様のアプローチを試みています。あとジャケもカッコいいしね。さあ、皆さんも,これを聴いて踊りましょう! ◼️Light Side A1 “Liebe Auf Den Ersten Blick (Love At First Sight)“ (3:57) A2 “El Que (El Que)” (3:33) A3 “Sex Unter Wasser (Sex Under Water)” (3:04) A4 “Was Ziehst Du An Heute Nacht (Have You Decided What To Wear Tonight)” (3:45) A5 “Goldenes Spielzeug (Golden Toys)” (3:54) ◼️Dark Side B1 “Ich Will (I Want)” (3:19) B2 “Muskel (Muscle)” (3:25) B3 “Absolute Körperkontrolle (Absolute Body Control)” (3:12) B4 “Verschwende Deine Jugend!(Waste Your Youth)” (3:47) B5 “Greif Nach Den Sternen (Grab The Stars)” (3:39) https://youtu.be/9aXKR0ReKdo?si=p7SJgH3RpNkmLyAC #DeatschAmerikanischeFreundshaft #DAF #GlodUndLiebe #VirginRecords #DAF #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #DanceMusic #Sequencer #Drums #Vocal #GabrielGabiDelgadoLópez #RobertGörl
Neue Deutche Welle (German New Wave) Virgin Records 2200円Dr K2
-
Deutsch Amerikanische Freundschaft “Die Kleinen Und Die Bösen”
以前から度々押しているバンドDeutsch Amerikanische Freundschaft, 通称D.A.F. (ダフと呼んでる)のセカンドアルバムが、この “Die Kleinen Und Die Bösen”です。D.A.F.のバイオグラフィーについては既に書いてありますので、省略しますが、このアルバムでのメンバーは、Gabriel "Gabi" Delgado-López (Vo, Noise), Robert Görl (Dr), Wolfgang Spelmans (G)とChrislo Haas (Synth, Tape, Sax)の4人組です。A面はスタジオ録音、B面は、Wireのサポートとして、1980年2月29日に行われた英国ロンドンElectric Ballroomでのライブ音源になります。スタジオ録音の方は、名将Conny Plankがエンジニアを担当しています。一曲自体は1分台と短いので、聴き易いのですが、ちょっと物足りない感じもします。しかしながら、この後に2人組になってブレイクする予感を既に感じさせます(実際、同じ曲も含まれています)。シンセによるシーケンスを中心に、Drが屋台骨を支え、そこに呪文の様な、突き放す様なVoが乗り、更にそこにノイジーなギターが絡みついてくる音構造なのですが、時代的には一番「パンキッシュ」だったと思います。ライブ録音でのWolfgangのギターはフリーキーで良いですねぇ。また、Chrisloのシーケンスや電子音の使い方もカッコ良く、Neue Deutsche Welle (NDW)として、彼等が一番トンガっていた時期のライブと思われます。なんたって、天下のMuteからのリリースですから、そりゃ気合いも入ると思いますよ。まだダンサブルとは言えませんが、NDWの中では頭一つ通り抜けた感があります。その後の活躍は前回書いた通りです。過渡期だからこそ面白い音源だと思いますので、一度は聴いてみて下さい。しかし、ジャケは政治的な意味でヤバい感がありますね。 A1 “Osten Währt Am Längsten” (5:43) A2 “Essen Dann Schlafen” (1:05) A3 “Co Co Pino” (3:26) A4 “Kinderfunk” (3:00) A5 “Nacht Arbeit” (1:52) A6 “Ich Gebe Dir Ein Stück Von Mir” (1:40) A7 “De Panne” (2:32) B1 “Gewalt” (1:24) B2 “Gib's Mir” (1:01) B3 “Auf Wiedersehen” (1:58) B4 “Das Ist Liebe” (1:19) B5 “Was Ist Eine Welle” (1:16) B6 “Anzufassen Und Anzufassen” (1:45) B7 “Volkstanz” (0:48) B8 “Die Lustigen Stiefel” (1:48) B9 “Die Kleinen Und Die Bösen” (1:13) B10 “Die Fesche Lola” (1:40) B11 “El Basilon” (2:43) B12 “Y La Gracia” (2:01) https://youtu.be/8_nyMRQKJ9Q?si=N1nlZ37X5vx6U8ux [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLdGjBYyeJHC6lxcy59nQVyGyhL9QRDV85&si=S4WCLfHwiJbZKQc9 #DeutschAmerikanischeFreundschaft #DieKleinenUndDieBösen #NeueDeutscheWelle #MuteRecords #Live #ElectricBallroom #StudioWork #ConnyPlank #GabrielGabiDelgado-López #RobertGörl #WolfgangSpelmans #ChrisloHaas
Neue Deutche Welle (German New Wave) Mute Records 2200円Dr K2
