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The Bongos “Time and the River”
皆さんの中で、このThe Bongosを知ってる人は何人いるでしようか?またThe Bongosと聞いて、ピーんとくる人は? The Bongosは”No New York”が吹き荒れるNYCの近くほニュージャージー州HobokenでRichard Baroneを中心に結成されたパワーポップ・バンドですが、良くも悪くも、彼等のスタイルがHobokenのインディー・スタイルになっています。それで、彼等のバイオグラフィーを少し。メンバーは、Richard Barone (Vo/G), Rob Norris (B/Vo), Frank Giannini (Dr, Perc)に1stLPのリリース後にJames Mastro (G)が加わります。1980年に彼等はマンハッタンのTier3やMudd Clubで演奏を始めますが、当時はそのようなクラブではニューウェーブやノーウェーブが演奏されていました。しかしながら、彼等のギターで引っ張っていくポップな音楽は、アヴァンギャルドの影響やダンスミュージックとの関係あってNYCで受け入れられます。Deadly NightshadeのメンバーであるHelen HookeはVlnなどで客演したり或いは彼等のデモの録音などでもバックアップしていました。彼等のギタープレイや録音、saxのインプロは、純粋にメロディアスなポップソングにあって、Lou ReedやOrnette Coleman或いはCaptain Beefheartなんかも引き合いに出されていました。それで彼等は英国のFetish Recordsと契約し、デビューアルバムである”Time and the River”をリリースします。それで、彼等は初期のポストパンクやインダストリアル、エクスペリメンタルのグループやアーティストと交流を持つようになります。特に、Throbbing Gristle (Cosey Fanni Tutti)やClock DVAなどは一緒にロンドンでライブしたりしています。彼等の米国でのデビューアルバムは英国時代のシングルをコンパイルした”Drums Along The Hudson”として逆輸入で1982年にリリースされてます。しかしながら、1987年にIsland Recordsから出る予定だったアルバムを作製中にバンドのメンバーはソロ活動に性を出した為、バンドは空中分解してしまい、2013年にやっと出ると言って具合で、1987年にバンドとしては解散してしまいます。 と言うのが、The Bongosのザックリとした経緯ですが、何かラッキーが続いてやってこれたと言う印象ですね。私自身も、このアルバムを購入したのはTGのCosey Fanni Tuttiがコルネットで参加してると言うミーハーな理由で買ったのですが、いやはや、バンドのパワーに負けましたよ。当時はかなりヘビロテして聴いてましたよ。兎に角、曲が全部キャッチーで捨て曲が殆どないくらいです。特に私のお気に入りは”Certain Harbours”や”Zebra Club”, “Three Wise Men”それにT-Rexのカバー”Mambo Sun”辺りでしようか。凄くポップな曲ばかりなので、どんなにフリーキーなサックスやコルネットが入ってもポップなままですね。と言うか、なぜFetish Recordsが興味を持ったのか?を知りたいくらいです。その位、落差が激しいですね。なので、パワーポップを聴きたい時には是非ともThe Bongosを‼️ A1 “In The Congo” (2:52) A2 “The Bulrushes” (2:32) A3 “Clay Midgets” (2:42) A4 “Video Eyes” (1:40) A5 “Glow In The Dark” (2:00); Dennis Kelley (EMS Synth) A6 “Telephoto Lens” (2:00); Dennis Kelley (EMS Synth) A7 “Certain Harbours” (2:57); Charlie Collins (Sax) B1 “Speaking Sands” (0:29) B2 “Burning Bush” (1:30); Charlie Collins (Sax) B3 “Automatic Doors” (2:00) B4 “Hunting” (2:12) B5 “Zebra Club” (3:08) B6 “Three Wise Men” (2:21); Cosey Funni Tutti (Cornet) B7 “Mambo Sun” (4:30); Mark Abel (A-G) B8 “Question Ball” (1:36) B7 “Mambo Sun” (4:30) https://youtu.be/n6x1gUYBFO8?si=Q3dHPBL4bbU1rTqY [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k5EBuJ6nk8qBAoxZysD-cMbqwowrmI8h4 #TheBongos #TimeAndTheRiver #FetishRecords #日本盤 #PowerPop #MamboSun #RichardBarone #RobNorris #FrankGiannini #JamesMastro #Guests #CoseyFanniTutti #CharieCollins #DennisKelley #MarkAbel
Power Pop / Americana Fetisch Records 2500円Dr K2
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Alexander von Bosig “Hiroshima”
Alexander von Borsig (「アレクサンダー・フォン・ボルジヒ」と発音)のソロ・マキシ・シングルです。Borsigと言えば、あのEinstürzende Neubautenの現メンバーであり、その頃、まだ10代なのに、皆に天才と言わしめた人物でもあります。今回は、長い間、NeubautenのメンバーでもあったF.M.Einheitとの共作になっています。それで、彼のバイオグラフィーを少し。1980年初頭では少しばかりのカセット作品や本作品のようやマキシ・シングルをリリースしていました。その内、Alexander Hacke名義で、Neubautenのメンバーでなります。当初はギターを弾いていたらしいのですが、今ではベースを担当しています。また、1980年に彼がNeubautenに加入した時はまだ15歳でした。彼はそれ以外にもSprung Aus Den WolkenやMona Murなどのバンドや、彼女でもあったChristine FことChristiane Vera FelscherinowとのパンドSentimentale Jugendなども同時並行でやっています。Bosigと言う名前を変えたのは、Borsig家が独逸では由緒ある貴族の苗字だったからだとか。それで、ソロ活動もやっており、Hacke (Borsigのことね)は1992年に初のソロアルバム”Filmarbeiten”をリリース、そして、1990年代には、彼はカントリー調のカバーバンドJever Mountain Boysのフロントマンになります。2003年には、Hackeは長年のパートナーであるDanielle de Picciottoと共に、Berlinの70年代風クラブBig Edenで月一”BadaBing”と言うイベントを手掛け、Berlinに根ざした”Future-Electroclash”とも言うべき音楽を広めていきます。その後2人は、H.P. Lovecraft原作の「狂気の山脈」の音楽と視覚を担当することになりました。英国のトリオThe Tiger Lilliesを抜擢、これが上手くいき、欧州中で喝采を浴びます。まぁ、そんな感じで、結構上手くやっていきますが、この辺で終わりにしましょう。 それで本作品ですが、Alexander von BorsigがVo, Electronics, Stringsを、盟友F.M. EinheitがPercとElectronicsを担当して作製されています。A-1 “Hiroshima”は不気味なノイズから始まるワルツなんですが、歌詞の内容までは解りかねるので、何とも言えませんが、何もかもの音楽がぐちゃぐちゃにミキサーに掛けられたかのような「なんとも言えない」音楽をやってます。B-1の「日本、日本」も、Phewさんの独逸録音のような一風変わったポップミュージック(?)をやっています。後の曲はノイズともポップミュージックともつかないようなオルタネイティブな音楽をやっています。多分に何らかのジャンル分けに対抗するのを避けたかのような音楽です。この時代じゃないと生まれなかった音楽だと言えますね。皆さんも見つけたら、買って聴いてみて下さい!「Nippon Cha Cha Cha」よりもこちらの「日本日本」の方が良いのでは?と呟いてます。 A1 “Hiroshima” (4:04) A2 “Zu Den Anderen Gerollt Werden” (1:30) B1 “日本, 日本 (Japan, Japan)” (3:19) B2 “Helmut, 35, Medizinstudent” (5:27) A1 “Hiroshima” (4:04) https://youtu.be/a822UblBonY?si=oS26kAGxpRdMi7G5 A2 “Zu Den Anderen Gerollt Werden” (1:30) https://youtu.be/6ADpdFCt8U0?si=pVxZL4XhMGtBeSwc B1 “日本, 日本 (Japan, Japan)” (3:19) https://youtu.be/duD1o0ohQZ8?si=NtWIdZRWAzniWWQD B2 “Helmut, 35, Medizinstudent” (5:27) https://youtu.be/HmaoaKGioBA?si=dCFsfL2cfCoBcDl4 #AlexanderVonBorsig #Hiroshima #SuperMax #F.M.Einheit #AlternativeMusic #MaxiSingle #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #日本日本 #AlexanderHacke #Experimental #EinstürzendeNeubauten #SentimentaleJugend #MonaMur #SprungAusDenWolken #JeverMountainBoys #BadaBing #FutureElectroclash #DanielleDePicciotto
Neue Deutche Welle (German New Wave) Supermax 不明。Dr K2
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Merzbow “Material Action 2: N.A.M”
新年早々、やっぱりこれが原点です、Merzbowのファースト・アルバム”Material Action 2: N.A.M”❗️リリース前の情報では、本作の前に録音した作品がFred Frithのライナー付きで、ファースト・アルバムとしてリリースとのことでしたが、それは叶わず、本作品がMerzbowのファーストになりました。元々、Merzbowは多作で、本作以前から多数のカセット・アルバムをリリースしてはいますが、レコードとしては本作がファーストに相当します。この時期のMerzbowは秋田昌美さんと水谷聖さんのデュオでしたが、基本的には秋田さんのソロに近い形で録音などの行っていたみたいです。前回もバイオグラフィーは少し書きましたので、そちらをご参照ください。結成は1979年、1980年に自身のレーベル”Lowest Music & Artsより、”Fuckexercise”カセットをリリースしたのが、一番最初で、翌年より”Collection”シリーズや多数のカセット音源をリリース。この音源の一部を池袋のアール・ヴィヴァンで購入し、聴いた時に、私は震えました。何となく、それまでのノイズ・ミュージックに関係した海外のアーティストやグループで(T.G.やWhitehorse またはM.B.など)はシンセなどの電子楽器を使っていることが多かったのですが、Merzbowの提示した「ノイズ・ミュージック」は、ヴァイオリンなどの生楽器や既存の音のテープ操作/加工とを組み合わせたもので,しかも曲名の代わりに使用楽器名を付記しただけと言う潔さがありましたから。その後は、自身のレーベル名をZSF Produktと変え、湧き出る泉の如く、カセット作品をリリースし、またMerzbow Null名義でのコラボ・ライブ(ライブでは秋田さんはドラムを担当、水谷さんはオルガンを担当しています)を積極的に行い、またそれもカセット・アルバムとしてリリースしていきます。そして、後々、ノイズミュージックの老舗となるRRRよりダブルアルバムの体裁で1986年にリリースされた”Batztoutai with Memorial Gadgets”で、世界的にブレイクします。それからは皆さんが知っているJapanoise(私自身はこの言葉は余り好きではありません)の始祖的存在となりますので、詳しくは書きませんが、機材の変遷に伴い、cheap electronicsを用いたアナログだったり、Laptopを用いたり、デシ・アナ混合だったりして、膨大な作品を出し続けています。それに伴い、Merzbowは秋田さんのソロプロジェクトとなってきました。 それで,本作品は,今から考えると、ヘルマン・ニッチェ達、ウイーン・アクショニズム派の作品に関係して作られたのかなと想像します。内容は片面づつ各1曲づつ長尺の曲が収められており、それぞれの曲の頭文字を取ると、本作の副題”N.A.M”となります。最初聴いた時に、A面のキリキリしたアコースティックな音とビートを刻まないパーカッシブな音にオルガン・ドローンやヴァイオリンの音が絡む曲にビックリしましたが、今回、聴き直してみると、寧ろB面の方が既にcheap electronicsを用いたハーシュなノイズの萌芽が聴き取れて、新たな発見となりました。やっぱり時間が経って、聴き直すことも重要だなと感じました。ノイズ好きの皆さんも、「轟音ノイズ王」と称される以前のMerzbowに触れてみては如何でしょうか? なお、秋田さんは、現在では、Merzbowをvigan streight edge noise projectと呼んでいます。因みに、本作品での参加メンバーと担当は、Masami Akita (Tapes, Junk Perc, Electro-Acoustic Noises, Organ, Tape Collage)とKiyoshi Mizutani (Tapes, Synth, Vln, Machine Noise)です。こうやって見てみるとテープ音楽からのアイデアでノイズ・ミュージックを作っていたようですね。 A “Nil Ad Mirari” (22:47) B “Nimbus Alter Magneto electricity” (18:12) https://youtu.be/RDgqp9I6iow?si=VD_MZJ0OGWvqHpJ0 #Merzbow #MaterialAction2” #Chaos #NoiseMusic #FirstAlbum #Noise #Originator #ElectroAcoustic #SoundCollage #SoundModulations #TapeMusic #Tapes #JunkPercussions #ElectroAcousticNoises #Organ #TapeCollage #Synthesizers #Violin #MachineNoises #MasamiAkita #秋田昌美 #KiyoshiMizutani #水谷聖
Noise Chaos 2500円相当Dr K2
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V. A. “Live At Target”
このコンピはすっごく欲しかったんだよね。と言うのも、大好きなFlipperが入っているのとUNSが納められているから。しかもレーベルは、当時、もの凄く気に入っていたSubterranean Recordsだったから(この頃、私はこのレーベルから出ていると言うだけでレコードを買ってましたw) 。このTargetって、よく考えたら,あのTarget Videoのことですよね? 日時は1980年2月4日。それで、収録されているグループは4組。A面にはFactrixとNervous Gender、B面にUNSとFlipper。堪らんですよ。 Factorixはこの前に紹介した通り、1978年結成のアメリカ西海岸初のインダストリアル・トリオ。ここでのライブ・トラック2曲はリズムボックスをバックに、G, B, Synthやテープ操作がいい具合に絡み合っており、Voも良く聴こえて、スタジオ・トラックよりカッコいいです。Nervous Genderも1978年結成の電子パンクバンドで、見方を変えると、インダストリアルと言うかおバカな実験音楽と言うか、ドラムが当時10歳位の男の子なんですよ(今はどう言う大人になったんだろう?)。それに不安定なベースがリフを刻み、更にそこにシンセが絡む感じで、ヴォーカルもダルな感じで、実に下らないスカミィーな演奏を披露しています。B面はUNS‼️ 知ってる人は知っていると思いますが、これはZ’evことStefan Weisserの変名です。ここでは、オルガンのノイズに、拡声器を通した詩を朗読(?)しています。よって、彼が「音響的」詩の朗読(ダダの音響詩ではない)を主たる表現手段にした場合の名称がUNSではないのでしようか?これを聴く事が出来て満足です。各グループのポスターが付いてるのですが、UNSのそれはめちゃカッコいいです。そして、残りには、皆んな大好き(私だけか?)、Flipperが3曲。”Falling”, ”Lowrider” と”End The Game”。Vo, G, B, Drの4ピースのバンドなのですが、全くサマにならないクズの様な演奏。これがまた痺れるねぇ。パンクだねぇ。しかも3曲とも正式なスタジオ・アルバムには未収録曲ばかり。嗚呼、買って良かった。 当時、Subterranean Recordsは8トラックのオープンリールを持っていたので、それを使っての録音だったらしいです。そして、ライブ・ヴィデオはやはりTarget Videoから出ているそうです。そんな1980年の西海岸の心意気を感じてください。 A1 Factrix “A Night To Forget” (4:35) A2 Factrix “Subterfuge” (5:30) A3 Nervous Gender “Miscarriage” (1:46) A4 Nervous Gender “Scandinavian Dilemma” (3:00) A5 Nervous Gender “Poet” (2:37) A6 Nervous Gender “Confession” (2:47) B1 Uns “Part 1” (5:06) B2 Uns “Part 2” (2:35) B3 Flipper “Falling” (5:27) B4 Flipper “Lowrider” (3:18) B5 Flipper “End The Game” (2:30) https://youtu.be/g_XiR9JkRZw?si=25tZYBJATRE3lYH7 #LiveAtTarget #SubterraneanRecords #TargetVideo #Factrix #NervousGender #UNS #Flipper #LiveAlbum #OmnibusAlbum #WestCoastScene #AmericanUnderground #Punk #Industrial #Noise #Performance #PoetryReading
Industrial, Rock, Experimental Subterranean Records 不明Dr K2
