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Absolute Body Control “Is There An Exit?” in “Tapes 1981-89” box set
いよいよ、これでAbsolute Body Control (以下、ABC)のボックスセットの紹介は最後になります。今回は、彼等のファースト・シングル”Is There An Exit?”のスタジオ・ヴァージョンとライブ・ヴァージョンのカップリング7㌅シングルとなります。先述しましたように、このシングル(スタジオ・ヴァージョン)は、彼等のカルトヒットしたシングルになります。オリジナルのシングルはベルギーのBritz Recordsより1981年にリリースされたものであり、L1とL2は、1983年1月22日にMelseleのDjemでの同名曲のライブ音源となっています。また、K面では、Mark De Jonghe (Synth)が参加していますが、L面では代わりにEric Van Wonterghem (Synth)が参加しています。そう考えると、このEPは貴重な作品だと言えます。K1とK2は、何処となく懐かしさを感じるアレンジで、この2曲で、ABCが世に知られるようになった記念すべきトラックと言うことになります。また、Dirk Ivensの声も若いですね。一方、L1とL2は、ライブ・トラックと言うこともあって、Veerle De Schepperのコーラスがやや目立ち、バックのシンセもやや簡素になっていますが、L2 “I’m Leaving”では、アレンジが大幅に変わっており、バックでウネウネするシンセが効果絶大です。 と言う訳で、ABCのカセット作品(特に自身のレーベルBody Recordsからリリースした5枚の作品)と最初のシングル曲のスタジオ・トラックとライブ・トラックを抱き合せたEPから成るボックス・セットを1枚ずつ紹介してきましたが、どうでしたでしようか?ABCのこのボックス・セットは、Vinyl On Demandにしては珍しく、再発しているようなので、それだけのニーズ/人気があったと言うことでしょう❗️ABCはまだ現役なので、機会があったら、是非とも気に留めておいて下さい❗️ K1 “Is There An Exit?” K2 “I'm Leaving” L1 “Is There An Exit? (live)” L2 “I'm Leaving (live)” K1 “Is There An Exit?” https://youtu.be/fvdYgjT-Zpw K2 “I’m Leaving” https://youtu.be/B42azptD8fA #AbsoluteBodyControl #IsThereAnExit? #I’mLeaving #BritzRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #FirstSingle #StudioVersion #LiveVersion #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #MarkDeJonghe #EricVanWonterghem, #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Tracks” in “Tapes 1981-89” box set
ベルジャン・シンセ・ウェーブの始祖の一つでもあるAbsolute Body Control (以下、ABCと表記)の第5弾は、”Tracks”です。この作品は、元々1982年2月〜1989年7月の期間に、作製されたカセット作品からの曲とこの時期に国際コンピに提供した曲をコンパイルしたセルフ・コンピレーション・アルバムとして、Body Recordsよりカセット作品としてリリースされたものです。メンバーは、いつものDirk Ivens (Vo, Synth)と Eric Van Wonterghem (Synth)で、曲によってはVeerle De Schepper (Back-Vo)も参加しているとのことです。なお、J4とJ5は、ボーナストラックで、1983年3月19日にKontichのLintfabriekで行われたライブ音源で、J4 “Nightclubbing”は、David Bowie&Iggy Popの曲のカバーです(The Human Leagueもカバーしていましたね)。やはり、1989年作ともなると、機材の進歩や録音技術の向上が著明で、聴き応えも十二分です。また、I2 “Final Report”やJ3 ”Suffer In Silence”のようにインダストリアルな要素を取り入れた曲もあり、ABCとしての音楽の幅も広がっています。それと、I4 “Faceless”やI7 “Car Fever”(殆ど喘ぎ声)でのヴォイスの使い方やI5 “Tanzmusik”のようなインスト曲も格段にスキルが高くなっていますし、メロディも秀逸になっています。また、リズムマシンも高級機になり、シンセもデジタルのような音色に聴こえます。それと、J1 “Do You Feel It Inside?”は、最初期の曲(LP1 “Untitled”のB2)のセルフ・カバーなのですが、やはりこの手の音楽は機材の進歩と並行するので、更に魅力的にアレンジされています。また、先述のJ4 “Nightclubbing”のカバーも結構かっこ良く、The Human Leagueによるカバーと比較するのも楽しいんじゃないかな? まあ、歌詞は英語みたいなので、そこら辺は好みが分かれるところかも知れませんが、ABCの集大成的な作品であるとは言えますね❗️もし、今までの4枚LPが琴線に触れたリスナーさんであれば、きっと、この作品も「どストライク」ですよ‼️ I1 “Slow Action” I2 “Final Report” I3 “Faceless” I4 “Film 1” I5 “Tanzmusik” I6 “Lonely This Night” I7 “Car Fever” I8 “Film 3” I9 “B6” J1 “Do You Feel It Inside? (Remake)” J2 “Me And My Desire” J3 “Suffer In Silence” J4 “Nightclubbing” J5 “Switch On” J1 “Do You Feel It Inside?” https://youtu.be/iMdhnjJPe5s?si=DylpiMdowB4yQTVV [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/tracks-1989 #AbsoluteBodyControl #Tracks #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #SelfCompilationAlbum #InternationalCompilation #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Live” in “Tapes 1981-89” box set
さてさて、次に行きますよー。ベルギーのシンセ・ウェーブの至宝Absolute Body Control (以下 ABCと表記)のボックスセット第4弾は”Live”です。元々は、1984年に自身のレーベルBody Recordsからカセット作品としてリリースされていたものです。ライブ時のメンバーは、Dirk Ivens (Vo, Synth)とEric Van Wonterghem (Synth)で、Veerle De Schepper (Back-Vo)も参加しています。そして、内容は、G1-G3は、1983年3月19日にKontichのLintfabriekでのライブ音源を、G4-G6とH1は、1984年1月13日にBoechoutのSfinksでのライブ音源を、G7は、1983年1月22日にMelseleのDjemでのライブ音源を、H2とH3は、1984年9月30日にNiklaasのInfraroodでのライブ音源を、H4-H6は、1984年12月23日にBeverenのFunky Kingstoneでのライブ音源をコンパイルしたものです。なお、G1 “So Obvious / Sister Ray”の後半(これはちょっと良く分からなかった)はLou Reedの曲で、G3 “Radiation”はSuicideの曲で、更に、H6 “Back To Nature”はFrank Tovey (Fad Gadget)の曲のカバーを演っています。音は、単純に言ってしまえば、リズムマシンとシーケンサーにシンセのメロディやリフ、更にヴォーカルが入ると言う構造なのですが、カバー曲も含めて、どの曲も単純ですが、カッコ良いです。ヴォーカルはAlan Vegaを思わせる面もあり、彼等のルーツを想像する上で、ヒントになるかもです。そして、各曲の根本は、「テクノ」ではなく、「ロック」なリズムが中心であることも指摘したいところです。また、本作品にはライブ感もあり、適度な緊張感を持っての演奏で、引き込まれますねぇ。それと、色んな所でのライブ音源なのに、連続して聴いても、それ程違和感がありません。それだけ、彼等がライブ慣れしていると言う事でしようか?貴重なライブ音源を集めていますので、ABCのライブ・バンドとしての魅力を存分に感じることが出来ると思います‼️ABCの音楽にハマったリスナーさんは必聴ですね❗️ G1 “So Obvious / Sister Ray” G2 “Is There An Exit?” G3 “Radiation” G4 “I Wasn't There” G5 “Dance Dance” G6 “Pictures On The Wall” G7 “Touch Your Skin” H1 “Burning Inside” H2 “So Hard” H3 “Move Up” H4 “Wait And See (It Is Just)” H5 “Dirt” H6 “Back To Nature” H2 “So Hard” https://youtu.be/nMLCO0x4-k0?si=Gl4y8HQXFpEK998u [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/live-1984 #AbsoluteBodyControl #Live #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #LiveTracks #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Figures” in “Tapes 1981-89” box set
さて、次に行きますよー。Absolute Body Control (以下、ABCと表記)のボックス・セット第3弾は”Figures”です。再び、曲名も付いて、ヴォーカルも入った作品になります。オリジナルのリリースは、1983年で、メンバーは、Dirk Ivens (Vo, Synth)とEric Van Wonterghem (Synth)で、それにVeerle De Schepper (Back-Vo)も加わっているようです。F4-F6はボーナストラックで、1983年1月22日にMelseleのDjemで行ったライブ音源です。しかも、F4 “Cheree”はSuicideのカバー曲です。この頃になると、機材的にも技術的にも大きな進歩があったようで、見違えるようなかなり高度な録音になっています(勿論、今回もリマスターはしてあるとは思いますが)。多分、この作品がABCのカセットとしては最高傑作じゃないかな? そんな貴重な音源をLPとして再発してくれたVinyl On Demandに大大大感謝です❗️内容も最高なので、シンセ・ウェーブ・ファンはみんな聴くべし‼️ E1 “The Man I Wanna Be” E2 “Automatic 1” E3 “Love At First Sight” E4 “Melting Away” E5 “5 Minutes” E6 “Figures F1 “Give Me Your Hands” F2 “Terminus” F3 “Automatic 2” F4 “Cheree” (live) F5 “Cover Of A Magazine” (live) F6 “Did You Do It?” (live) F1 “Give Me Your Hands” https://youtu.be/txsp1FFUeQ8 [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/figures-1983 #AbsoluteBodyControl #Figures #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #ThirdAlbum #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Numbers” in “Tapes 1981-89” box set
ベルギーのシンセ・ウェーブの至宝Absolute Body Control (以下、ABCと表記)のカセット作品の再発ボックス・セットより、第二弾は2本目のカセット作品”Numbers”の再発LPで、オリジナルは1982年リリースです。この作品では、明瞭な曲名が付いておらず、全て通し番号になっています。また、本作品は、2013年に独レーベルSleepless Records Berlinで、デジタル配信での再発をされていますが、それ以外には今まで再発されておらず、今回の再発は大変貴重なものとなっています。しかも、今回は全てインスト曲と言う徹底振りです。ここら辺で、Veerle De SchepperやMark De Jongheが脱退したようで、メンバーはDirk IvensとEric Van Wonterghemとクレジットされています。内容は、先述のように、全てインスト曲です。それで、リズムマシンも確かにTR-606も使っていますが、曲によってはDR-55やCansioToneのプリセットの安っぽいリズムマシンを使ったり、逆に高級リズムマシンTR-808を使っていたり、或いはシーケンサーだけでリズムマシンを使わない曲があったりとヴァラエティに富んでいます。と同時にヴォーカルがない為か、曲も短くなっているように思います。実際はC面10曲B面6曲となっていますが、オリジナルのカセット作品が60分テープだったので、「曲が多い=曲が短い」と感じてしまうのでしょう。本作品はABCの中でも、最も抽象的な作品でると同時に最も実験的作品でもあると言えるでしょう。そんな挑戦的なABCの作品は、懐かしさと共にアイデアの豊富さに思わず感嘆してしまいます❗️なので、これもABCの語る上で重要作品ですね。必聴❗️ C1 “Numbers 01”〜C10 “Number 10” D1 “Numbers 11”〜D6 “Number 16” D4 “Number 14” https://youtu.be/3wgnzT7O_mE [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/numbers-16 #AbsoluteBodyControl #Numbers #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #SecondAlbum #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem
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Absolute Body Control “Untitled” in “Tapes 1981-89” box set
いよいよ、このブツを紹介する時が来ました❗️そうです、ベルギーのEBMの始祖にしてシンセ・ウェーブの先鋒Absolute Body Control (以下ABCと表記)の膨大なな作品をLP其々にコンパイルしたLP5枚組と7㌅シングル1枚から成るボックス・セットです。ただ、私がこれをどうやって入手したのかは良く覚えていないんです(老人性健忘症?)。それで、先ずは、ABCのバイオグラフィーを紹介します。ABCは1979年に、ベルギーにて、Dirk Ivens (Synth, Vo)にMark De Jonghe (Synth)とVeerle De Schepper (Back-Vo)が加わって結成されたエレクトロ・バンドで、シングル"Is There An Exit?"がちょっとしたカルト・ヒットになって、その界隈で有名になりました。その後、1981年に、De Jongheは脱退し、代わってEric Van Wonterghem (Synth)が加入しています。ABCはその後もライブ活動や1993年〜2005年の間に国際コンピ等へ参加したりして、じわじわと知名度を高めていきます。1984年から、Ivens自身のレーベルBody Recordsから着実にカセット作品をリリースしており、世界的なカセット・カルチャー・シーンでも活躍しています。今回のボックスセットもここら辺のカセット作品の再発ですね。恐らく、ここら辺の時期にDe Schepperは脱退しているようです。その一方で、IvensとVan WonterghemはThe KlinikとSonarと言う別ユニットでも並行して活動していきます。ABCは、2007年にアルバム“Wind[Re]Wind”をCDと(ピクチャー)LPでリリースし、2016年にも2枚組LP(これについてはDiscogsに記載はない)をリリースしています。更に、2010年には、アルバム”Shattered Illusion”を独Daft Recordsからリリースしています。2020年には、3枚組のABCへのトリビュート・アルバム”Absolute Body Control - 1980/2020”をスペインのOraculo Recordsがリリースしています。2021年には新録の10㌅Mini-LP”A New Dawn”をポーランドのMecanicaからリリースする一方で、未発表曲をコンパイルした4枚組LP又は2枚組CDでボックス・セット”Lost/Found”も同レーベルよりリリースしています。 ザッとABCの活動はこのような流れになります。それでは、LP1 “Untitled”を紹介します。これは、元々Body Recordsの第一作目としてセルフ・タイトルで、1981年にカセットでリリースされていました。なお、B5-B7の3曲は、1983年1月22日にMelseleのDjemでのライブ音源で、後に再発された時に追加された曲です。今回は、各曲の解説はしませんが、アナログ・シンセによるメロディ、シーケンサーでのベースライン、そして、恐らくRoland TR-606と思われるリズムマシン(曲によってはBOSS DR-55も使用)に、男(女)のヴォーカルと言う、正にシンセ・ウェーブの王道な音楽がたっぷりと収められています。またB3 “Games For Laugh”などのように、過剰なディレイを掛けたちょっと実験的な曲も含まれています。なので、1980年代初頭のシンセ・ウェーブに興味のある方は是非とも、この作品は体験して欲しいです❗️また、今では入手困難なアルバムをLPで再発してくれたVinyl On Demandに感謝です!因みに、A3 “Baby’s On Fire”は1979年のBrian Enoのソロ・シングルのカバーです。 A1 “Waving Hands” A2 “Touch Your Skin” A3 “Baby's On Fire” A4 “So Obvious” A5 “Total Control” B1 “A Broken Dream” B2 “Do You Feel It Inside?” B3 “Game For A Laugh” B4 “Shake” B5 “Intro” B6 “A Better Way” B7 “Turning Around” https://youtu.be/QtxSQCm8j84 [BandcampのURLも貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/untitled-1981 #AbsoluteBodyControl #Untitled #SelfTitle #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #FirstAlbum #Baby’sOnFire #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #MarkDeJonghe #VeerleDeSchepper
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Michael Ranta “Yuen Shan”
今回は、米国生まれの独逸在住パーカッショニスト、Michael Rantaを紹介します。その中でも、彼のソロ名義のアルバムとしては3枚目”Yuan Shan”を紹介します。それで彼のバイオグラフィーですが、元々は、ミネソタ州Duluth生まれで、1960年〜1967年ではイリノイ大学で、打楽器についてはJack MackenzieとThomas Siweに師事し、作曲についてはLejaren HillerとHerbert Brünに師事していました。その後、Rantaは1967年〜1970年に、独逸Kölnで、Mauricio Kagel, Helmut Lachenmann, Josef Anton RiedとKarlheinz Stockhausenの元で働いています。その時に、1970年に開かれた大阪万博でStockhausenの曲で参加しています。翌年には、日本のNHK電子音楽スタジオでも働いていました。その後、1973年〜1979年には台湾に住んでおり、芸大よりの依頼で、Gwang-renアカデミーで音楽史学の教授になっています。そこで、長い年月(40年以上?)をかけて、”Yuen Shan (Round Mountain)”の打楽器と8チャンネルテープの為の作曲に取り掛かります。その後、1979年にRantaは、Kölnに戻り、打楽器アンサンブルTransitを結成し、翌年には、ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習会を開催し、更に1981年にはケルン打楽器フェスティヴァルも開催しています。また、一方では、KölnのTanzforumやUrania劇場でも働いており、1989年には、Ulmer劇場のバレエアンサンブルの為に”Die Mauer (The Wall)”と言うバレエ曲や、Jaroslav Poncarsの映画”Tibet”にも”Ton zum Himmel (Gate for Sky)”と言う曲を作曲しています。また、1989年には、ケルン・ドームの750年記念式典での、Günther Oellersの曲”Die Steine der Singenden (Singing Stone)”にも出演しています。 それで本作品”Yuen Shan”ですが、実はこの曲は、2005年に、Rantaは、Cabaza Percussion Quartetと共にCDで音源を残しています(私は未聴)。また、前述のように、この作品は、1972年に着想を得て、完成するのが2014年と言うもので、大きく4曲(“Yin‐Chu”, “Gu‐Luan”, “I‐Shr”, “Li‐Huai”)から構成されています。それで、Ranta自身はガチガチの即興音楽家ではなく、元々はきちっとした作曲をやる方でもあるので、一聴すると即興演奏のようにも聞こえますが、そこは間違えないで下さい。また、本作品では、鳴っている音が、生のパーカッションの音か?予め録音した「音素材」か?分からないようにも感じますが、恐らくは、予め録音されていた音素材の方がメインなのではないでしょうか? A面はいきなり無音から始まりますので、聴いていて不安にもなりますが、様々なパーカッションを使って、彩り取りな音風景を紡ぎ出しています。個人的には、C面の”I-Shr”が好みですねぇ、最後にちょっとしたアクセントもありますし。そんなRantaのソロ作品ですが、気になる方は一度お聴きすることをお勧めします。因みに、Metaphonは、ベルギーの音響系ノイズの重鎮Timo Van Luijkが2007年から運営しているレーベルで、要注目です!! ◼️LP1 A “Yin‐Chu” (18:39) B “Gu‐Luan” (18:05) ◼️LP2 C “I‐Shr (2014)” (21:42); Klaus Giese (Original Recording Of Sound Material Used In I-Shr) D “Li‐Huai” (20:29) C面”I-Shr” (21:42) https://youtu.be/6RA90X_-wAs?si=FpbsbuNjm857KJtD #MichaelRanta #YuenShan #Metaphon #ModenClassic #Contemporary #Experimental #Percussionist #Percussions #FieldRecording #Composition
Modern classic / Experimental Metaphon 不明Dr K2
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Telex “Looney Tunes”
発掘しました。ベルギー🇧🇪のエレ・ポップのベテランTelexの5枚目のアルバム”Looney Tunes”です。先ずはバイオグラフィーを少し。Telexは、1978年に、Marc Moulin, Dan Lacksman, Michel Moersの3人によってベルギーのBrusselsで結成されました。その時に、彼等はギターを使わずに何か「欧州的」な音楽を作りたいと考えていたそうです。その3人の肩書きは、ラジオのDJでジャズ・ミュージシャンであったMarc Moulin, プログラマーでサウンド・エンジニアであったDan Lacksmanに、ヴォーカリストとしてMichel Moersが加わって結成されたとのことです。Moulinは、元々ピアノを弾いており、ベルギーではよく知られたジャス・ミュージシャンでした。一方、Lacksmanは高校生の頃からプロの録音エンジニアを目指しており、また、1970年代にはEMS VCS 3シンセを持っており、後にはヴィンテージ・アナログ・シンセのコレクターにもなっています。それで、彼等はディスコとパンクと実験的電子音楽とをミックスした音楽を始め、ライブをせずに、正体不明のままで、”Twist A Saint Tropez”, “Moskow Diskow”, “Rock Around The Clock”と言う最初の3枚のシングルをリリースします。これらのシングルは英国や欧州でヒットし、12㌅マキシ・シングルは米国のダンス・ミュージック・シーンでも人気が出ます。Telexは、その後、1979年〜1988年の間に5枚のアルバム”Looking For Saint Tropez”, “Neurovision”, “Sex”, “Wonderful World”, そして本作品でもある”Looney Tunes”をリリースしますが、1989年になると、彼等は自分達の昔の曲をリミックスして、ハウスっぽく仕上げたりして、1989年に”Les Rythmes Automatiques”をリリース。しかしながら、そこから長い間(20年間)、表舞台から消えます。そして、2006年3月に、5曲のカバーを含む新作アルバム”How Do You Dance”をEMI Recordsからリリースし、シーンに再び現れます。ただ、2008年には、Moulinが他界してしまい、Telexとしての活動は、2009年に、ベスト・アルバム”Ultimate”をリリースして、解散となります。 それで内容ですが、中々、陽気てダンサブルなエレ・ポップがたんまり詰まっているのですが、サンプラーを使っているのか、事あるごとに、合いの手のようにヴォイスのサンプリングが入っており、何だか時代を感じさせますね。また、全体に散りばめられた捻くれたユーモアも彼等の特徴です(“I Don’t Like Music”とか”Beautiful Li[f]e”とか)。彼等の音楽が「ロック」と言われると、ちょっと違うんじゃないかとは思うんですが、シンセによるメロディの一部や重めのリズムには、寧ろ「王道のエレ・ポップ」をビシビシ感じますね。また、1980年代後半ともなると、電子楽器やその周辺機器は安価で性能の良いものが出てきた時代なので、そこら辺をふんだんに使ってのアレンジとなっていますね。Telexの初期の玩具箱のようなポップネスから成熟したポップネスへと熟成の跡が見られますが、これをメジャー寄りと取るかどうかは、皆さんが聴いてみて判断して下さい。もう一つのユーロ・ディスコ路線ですね。 B1 “I Want Your Brain” https://youtu.be/9vrb7jeOo1M [album] https://youtube.com/playlist?list=PLvJvwnXipws8vdAjF-gPdka-CciMqpH9- #Telex #LooneyTunes #Atlanta #ElectronicPop #DiscoMusic #MarcMoulin #DanLacksman #MichelMoers #Synthesizers #Sampling #EuroBeat #Belgium
Electronic Pop Atrantic 不明Dr K2
