-
Rusophycus Pudicum
底棲動物であった三葉虫は、泥底の海底に潜って身を隠していたと考えられています。左右の付属肢(鰓脚)を使い泥に潜ったときに付属肢の動きに合わせてタラコ状の形状が出来、そこに泥が埋まって模りされたのが、Rusophycus Pudicumです。不思議とこの産地から主の化石は見たことがありません。
Cambrian Rusophycus Pudicum TRI-199 Wisniowka Wielka QuarryTrilobites
-
Bathynotus kueichouensis
Bathynotusという種類は、Wikipediaにも独立したページがある名の知れた属(三葉虫の世界では)ですが、近年は滅多に市場に出なくなった為か入手が難しい種類となりました。Redlichiida(レドリキア目)に属しているとされていますが、Corynexochida(コリネクソス目)やPtychopariida(プチコパリア目)の初期のタイプに似ていて、どのグループとも共通する中間的な姿をしていて、再び未分類とされてしまいました。産出は中国産に事実上限られ、本種も貴州省から種名が付けられています。カンブリア紀の重要な産地として知られるKaili累層(凱里生物群)で産出する事でも知られています。 中国名/貴州寛背虫
Cambrian Bathynotidae,Redlichioidea,Redlichiida TRI-507 Kaili(凱里)Trilobites
-
Redlichia manchuriensis
今では入手困難な古い産地の標本で、歴史的な背景を含め興味深い標本です。この標本の黄ばんだラベルには、1939年(昭和14年)6月南満洲採取の記載があります。日本の統治下にあった当時の中国東北部において、日本の地質学者による資源探査を含む様々な地質的な調査がされていた事が伺い知れます。国内の幾つかの大学の地質学部に収蔵されている本種の標本も、この時代に採取され寄贈されたものと思われます。現在では全く市場で見かける事の無い本種、現在の産地はどの様になってしまったのか気になります。
Cambrian Redlichiidae,Redlichioidea,Redlichiina,Redlichida TRI-611 -Trilobites
