赤瀬川原平とは?

赤瀬川原平(あかせがわ げんぺい・1937年生まれ)は、神奈川出身の美術家・小説家。
1960年に同世代の芸術家たちと前衛芸術グループ「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」を結成。1963年には高松次郎(たかまつ じろう)、中西夏之(なかにし なつゆき)と結成した前衛芸術グループ「ハイレッド・センター」で様々なものを梱包する立体作品を発表した。同年千円札を模した作品を制作発表したが、通貨及証券模造取締法違反に問われ有罪となる。
「朝日ジャーナル」「ガロ」誌などにイラストを連載したり、尾辻克彦(おつじ かつひこ)の名で小説を執筆した「父が消えた」で芥川賞を受賞するなど幅広く活躍した。

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座談会「これだけは言わせて、日本の現代アート事情」_image

座談会「これだけは言わせて、日本の現代アート事情」

2008年春。活気あるビジネス街丸の内で、次世代を担う7つの若手ギャラリーによる展覧会が開催された。ニュートーキョーコンテンポラリーズと名付けられたそのイベントは好評を博し、同名のアソシエイションとして発足。東京のアートシーンの活性化を目指して活動した。

当時次世代として位置づけられたギャラリーもキャリアを積み重ね、現在はArt BaselやNADA Miamiなどの世界の名だたるアートフェアに出展し存在感を発揮している。1990年代に日本で現代アートの土壌を作ったギャラリストを第一世代とし、彼ら彼女らを第二世代とするならば、さらにその下の第三世代ともいえるギャラリストも出てきている。

今回、ニュートーキョーコンテンポラリーズで活動していた無人島プロダクションの藤城里香さん、青山|目黒の青山秀樹さん、MISAKO & ROSENのローゼン美沙子さん、ローゼン・ジェフリーさんによる座談会を企画。本連載「What is 現代アート!?」モデレーターの深野一朗とともに、日本の現代アート事情ついてざっくばらんにお話してもらった。

フェンス、あるいは過去と未来の境界線。リム・ソクチャンリナは隆盛著しいカンボジア経済への警鐘を鳴らす_image

フェンス、あるいは過去と未来の境界線。リム・ソクチャンリナは隆盛著しいカンボジア経済への警鐘を鳴らす

自然の中に唐突に置かれた1枚のフェンスを捉えた写真。作者はカンボジア生まれプノンペン育ちのアーティスト、リム・ソクチャンリナ(Lim Sokchanlina)さん。シンガポール・ビエンナーレをはじめ様々な展覧会からオファーを受ける彼は現代アートシーンにおいて今最も注目を浴びる若手アーティストの1人と言えるだろう。

彼の作品の特徴を一言で表すと“シンプルで力強いメッセージ性”だ。カンボジアに焦点を当て、経済問題や環境問題に“アート”という形で切り込んでいく。彼の代表作のひとつである「Wrapped Future」シリーズや、最新の作品「Letter to the Sea」は一体何を提示しているのだろう。インタビュアーはアート・コレクターの宮津大輔さん。リム・ソクチャンリナさんが持つ思想世界に迫っていきたい。

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アートが押した感覚のスイッチ。変わったのは「ビルの谷間から見える景色」。

現代アート・コレクターの棟田響さんは、引っ越しを機に「新居の、あの壁を埋めたい」という思いから、最初の一点となる現代アート作品を購入した。

しかし棟田さんが購入したのは青木野枝さんの立体作品。

モデレーターの深野が、思わず「壁、埋まらないですよね!?」と切り込むと、棟田さんは笑って「なんか気に入ってしまって」と答えた。

いい生活をしたい。その気持ちに素直に従い、コレクションという意識もなく集まった棟田さんの現代アート・コレクション。

現代アートが、棟田さんの日常に与えたものとは?アート作品に溢れるご自宅で、お話を伺った。

いま世界で進む商業芸術の再評価。「NANZUKA」が拡張した現代アートの文脈について_image

いま世界で進む商業芸術の再評価。「NANZUKA」が拡張した現代アートの文脈について

少年漫画の原画がルーブル美術館で展示され、「マンガも芸術なの?」と驚きの声があがったことがある。時代をさかのぼれば浮世絵も、日本人がその価値を見いだすより先に、外国人の目を通して評価され、名品の多くが海を渡った。

渋谷にある現代アートのギャラリーNANZUKAは、田名網敬一や空山基など才能は認められていても、芸術としてみなされる機会がなかった作家の作品を、アートの文脈にのせ、世界に勝負を仕掛けている。

NANZUKA代表の南塚真史氏は、どのような姿勢でアートと向き合うのか。現代アート・コレクター/大学教授の宮津大輔氏に話を聞いて頂いた。